第45話
「―――はい⋯」
ドキドキと、胸がうるさかった。
電話越しの彼に、聞こえそうなぐらいだった。
部屋の時計を見れば、21時を過ぎていて。
『あー、俺。今 電話平気?』
「はい」
『何してた?』
何してた?何してた?
あなたの連絡を待っていた⋯と、私は無意識に思っていた。
「勉強をしてました」
思っている事は、もちろん言えず。
『マジ?偉いなー』
「蛍さんは何を?」
『俺は今仕事終わって、帰ってるとこ』
今終わったの?
ということは、仕事は21時まで?
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