第39話

「偉いなあ、あんた」


こうして何度も会って、会話をしているからか。

突然偉いと言ってきた蛍の作業着は、半袖のツナギに変わっていた。



「毎日学校行って」


毎日⋯




「勉強とか、だるくねぇ?」


勉強とか⋯。


確かに勉強は面倒臭いけれど、勉強することが、当たり前になっているから。



「だるいです」



私の返事にははっと笑った蛍は、コンビニの袋から、何かを取り出し。

その何かを取り出した蛍は、「やるよ」と、私に差し出してきた。




それはどこからどうみても、チョコレートのお菓子だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る