第13話
その日の晩、千里は彼女と歓楽街に赴き、体を重ねていた。
「あっ、そこ、いいの……っ、ん」
腰を揺らしてよがる彼女に、千里は冷めた眼差しを向けていた。自慢の傷みのないの彼女の髪がシーツに広がっている。
彼女は大学のミスコンで上位になっただけあって、スタイルがいい美女だ。体の相性もよく、何より彼女の声は可憐で千里の好みの声だった。
(あー、全然興奮しねえ。好みの声だったのになぁ)
指で彼女の中を慣らしている最中だが、依然として千里のものは萎えたままだ。
(断然、カフェで聞いたあの子の声が甘くてかわいいな)
あの野暮ったい少女程心を揺さぶられた声を、千里は知らない。
(あの子が大学受かってここに入学すれば、また会えるのか?)
どうにかして知り合い、口説き倒して、彼女にして……。
あの少女を独占出来れば……。
頭の中で、大雑把な計画を立ててた瞬間、萎え続けていた一物は瞬時に元気になっていた。
千里はそこに避妊具を付けて、まだ満足にイかせていない彼女の中に一気にそれを沈めた。
「痛ぁ、いや、ああっ」
悲鳴を上げた彼女の口元を手で塞ぎ、そのまま腰を動かし始めた。千里の脳内は己に犯されている野暮ったい少女しかいない。
(あの子見たところ男を知らなさそうだったな……初めてを奪ったらどんな風に泣いて、鳴くんだろ……)
想像した瞬間、全身に流れる血が熱くなり、我を無くした。
彼女の腰を掴んでガツガツと乱暴に突き入れているが、彼女の悲鳴に近い嬌声は、無我夢中の千里の耳に入ってこない。
「あ、もう、いきそ……っ」
「俺も……出る……」
(あの子の中に直接出したいな……)
千里は下衆な思案をしながら彼女の中に薄い膜越しに欲を注ぎ込んだ。
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