第19話
「公安は私達が気付き始めていた君達が持ち寄っている珠と私達が今も尚所持しているその黄色の珠の存在に独自に気づいていたと見るのが今私たちの見解だ。陽川君についてはクロノスを悪性と指針する為に公安がやった事と考えている。未だに陽川君の記事でも名前は出てこない。石の力だとすれば我々より深く理解している可能性が高い。明確な答えにならず不甲斐ない。」
「ホントに送金されたお金はその様に使われいるのでしょうか?」山部さんがまた問いかける。
「それに応える為にもこの形が良いとも思ったんだ」とお金の流れを指す資料が画面越しに何枚も映される
「わかりました。あなた方のお話を聞きましょう。私たちは何をすれば良い?」また山部さんが代表して問いかける。
「そうだね。友好を築く前に留姫空君達の再会を愉しんで頂こう。もう1人この場に入れるよ。不審がらないで欲しい。御影の気持ちは僕だって何となくわかるんだ。鞍馬(くらま)くんよろしく」九瑠璃の口は開き、今度ばかりは我慢出来なかったのだろう結衣は目を細める。それもそのはず九瑠璃達の大学の同級生鞍馬盾子(くらまじゅんこ)が部屋に足早に入ってきて、黄色の珠は少し光っている。
「結衣ちゃん、九瑠璃ちゃん騙す様な事になってごめんなさい」
「3人は知り合いなの?」山部さんが問いかける。留姫空も不思議そうに結衣と九瑠璃をみつめる。
「大学の同級生なんです」結衣は不意をつかれながらも取り繕う様に言葉を引き出す。留姫空ちゃんと山部さんは呆気にとられている。九瑠璃は面白い様で笑っている。
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