第64話

「ちょっっ、ちゃっっ、ちょっ!?マツリさんっ!!何故っ何故イフィートをこっちに向けるんですかっ!?」



「殺れ」




あたしはそう言うと、イフィートの頭をポクッと叩いた。



カッパを貰って機嫌の良いイフィートはあたしの言うとおりゾイドに向かって炎を噴く。




「ぎゃぁあああああっっ」




逃げるゾイド、追うあたし。




「「!?」」




イフィートを見てビックリしてる幼なじみの二人(決めつけ)。



そんな二人に




「悪いな。バカ共がビックリさせて」




と王子……もといリンが謝る。




バカだと!?




「「コイツと一緒にすんなっっ」」



「「!!??」」




ゾイドと同時にお互いを指差し睨み合う。



コイツ、もう一発……




「黙ろうか、二人とも」



「「ハイッ!!」」




リリ嬢ーっ!!



剣っっ剣を突きつけてきたよ、この人っ。



リリ嬢こわっっ。



あたし達は逆らえず、大人しく並んで後ろの方に立つ。




「俺達はトレジャーハンターだ」




なんだと!?




「トレジャーハンター……?」



「ああ、珍しい物ほど辺境にあって高く売れんだよ」




おおっ凄いよ、リン!!



ゾイドよりよっぽど納得のいく説明だよ!!




「なんですかっ!?」



「イエナンデモ」



「何を探しに来たのかは知らねぇけど、あの村には何もねぇよっ」




男の子が吐き捨てるように言う。




「あんな呪われた村っ!!」



「呪われた村!?」




おもわずリピートすると




「雨が……雨が止まないんです。もう2ヶ月も」













!!??

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