第1村人第2村人

第62話

鋭いガラにビックリする。



いや、そこはメガネが気付こうよっ!!



なんのためのメガネだよっっ!!




メガネ……ゾイドを見ると、ちょうどメガネを外して拭いていた。




タイミング!!



そうなのである。



前回、何も持たずこの世界に来たあたしは今回リュックを持ってきた!!



手ぶらはマズイということで。




お菓子とか……お菓子とか……お菓子とか!!




まさかそこをガラに突っ込まれるとはっっ。




「持ってた!!持ってたよ!!なぁ王子!!」



「あ?あーー……」




え?なに、その適当な返事。



いくらゾンビだからって




「ゾンビじゃねぇわ。てか、いい加減、王子は止めろ。今から村に行くんだからよ」



「おお……」




そんなことを言われていたな。




「じゃあグラさん」




リャート・グラディオンだから。




「止めれ、ダサい」



「ダサい!?」




嘘だろ!?



リリ嬢、ガラ、ゾイドを見ると全員に視線を逸らされた。



マジか……。




「皆、リンって呼んでるからそれにしてとけ」



「あーい」




面白くないが仕方がない。




「じゃあ行くか」




おおっっ!


遂にっ、遂に!!




ダダダダダダダダッ!!!!




「「「「「!!??」」」」」




突然、走る足音が聞こえてきた。



臨戦態勢に入る四人。



あたしはイフィートを構えた。




すぐに姿を見せたのは




おおおおおおおおっっ!!




第一・第二村人だった!!




一気に二人と会えるとわっ!!



テンションの上がるあたしだったが




その村人の様子にイフィートを頭に乗せた、うん。




村人1・2はあたしぐらいの年の男女で。



手を繋ぎ、何かから逃げてるように見えた。




何からー?




「どうした?」




そう聞いたのはリンだった。

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