第53話

「まっいいわ。寝る」




リリ嬢ーーっ!!



問題だけ提示して寝るですと!?



何この自由人!!




「「おやすみー」」




それに王子とガラが返事をして、リリ嬢はテントへ戻っていく。




「俺も寝るかなー。明日も歩くしよ」




とガラがもうぬるくなったコーヒーを一気に飲み干し立つ。



そんなコーヒー一気に飲んで寝れるの?



目、ギンギンじゃね?




てか、本当にこの人達あたしに興味ないなっ。



泣いてやる。




うっ




「お前らは?」



「まだ眠くねぇ」



「以下同文」




寝るどころじゃない。



あたしは一体なんなんだ!?



召喚士じゃないなら、なんなんだ!?




「そうか。明日に支障が出ない所で、寝ろよ」




頭をポンポンと叩かれる。



キュンッである。




「おう」



「はーい」




これか、このさりげなくも女心をガッチリ掴む感じにやられたのか、リリ嬢は。



うん、わかっ




















ぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞっ。




寒気っ!!



異様な寒気が背筋を走ったよ、今!?




女子用テントの方は……見れないっ!!



見ちゃダメなやつだ!!




ホラーよりよっぽどホラーのやつだ!!




レベル2では立ち向かえないっ!!




「で?コイツの名前はなんだって??」




コーヒーをおかわりしつつ、王子が聞いてくる。




夜型王子よ……水っ腹になるぞ。



そしてイフィートよ、あたしの夜食にまで手を出すなっ!!




「あたしのっ」



『あーーーっ』















「ぎゃああああああああああああああっ!!」




また炎吐いたんですけど、コイツ!!




「うるさいっ!!」



「すみましぇんっ!!」




リリ嬢に叱られた……。




「あっ!!」




その間に夜食取られたっ!!




ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

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