第46話

「ブハーッ!!」



「きったねぇっ!!」




吹いた。



勢いよく、あたしはコーヒーを吹いた。




あああっ、焚き火にかかったぁあーーっ。



しかし




「まっっずっっ!!ゲホッゲホッゴホッ!!」




何これ!?



人間の飲むもんじゃないんですけどーー!?



なんか……なんか……



くっ、良い例えが見つからんっ!!




「お前、人がせっかく作ってやったのに不味いって……失礼すぎるだろ」




そう言って王子が不貞腐れたような表情で自分のコーヒーを飲んだ。




「…………」



「ブハーッ!!」




王子も吹いた。



あたしよりも盛大に吹いた。



この人、本当に王子なんだろうか……。




「…………!?」



「不味いんじゃんっ!!」



「いやっ、これは、ゲホッ!!何かの間違い……」













ジューーーーーー…………。




「「え??」」




変な音がしたと思ったら……



焚き火の火が消えたんですけどーー!?




ちょっアレだけの(王子は盛大に吹いたけど)コーヒーで、焚き火の火が消える!?




「はやっ早く火をおこせっ!!」



「え!?え!?」




火をおこせったって!!



マッチ!!


マッチは!?



てか、王子が魔法で……




「敵がくるっっ」



「なんと!?」





火が消えたからか!?


















デッデッデッ♪















来たーーーーっ!!

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