第45話

急に声がかかってビックリする。



すぐ側に王子が立ってた。




「びびびびびっくりしたっ。気配なく近づいてくるとか忍者かっ、お主はっ」



「忍者……??」



「あっ王子か」




首を傾げられた。



この世界に忍者は居ないのか……残念。



てか、焚き火と王子の髪が相まって赤っっ、赤いなっ!!




「炎かっ、お主はっ」



「大丈夫か?お前。眠いなら交代してやるから寝とけ」




炎……違った。


王子のクセに優しいな!!


しかし




「いや。眠くない、平気だ」



「そうか。ホレ」



「お?お?」




ステンレス製のカップが差し出される。



湯気立つそれは




「コーヒー??」



「おぅ」




この世界にもあるんだな、コーヒー。



わざわざ作ってくれたのかな?




「ありがとう」



「熱いぞ」



「ん」




受け取ると王子が隣に座ってきた。



こんなに近くで見るのは初めてかもしれない。




……うん、カッコいいな。



昼とは違ってラフな格好をしてる。



その手には同じ物。




「王子は寝なくていいの??」



「俺、夜型なんだよ。こんなに早く寝れるかよ」



「……おっ、おお、そうか」




結構な夜中だぞ?



早いって。




「王子」



「なぁ」



「ん?」



「これから一緒に行動するんだから、王子って呼ぶのは止めれ。一応お忍びなんだよ」



「お忍び!?」




なんてこった!!




水戸○門みたいじゃないかっ!!



となるとあたしは由美かお○!?



お色気担当!?




と、それは置いといて



設定が……違う??



確かファイナル・クエスト10は……




ここでコーヒーの存在を思い出したあたしはコーヒーを飲んだ。

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