第39話

落ち着けー、落ち着けあたし。



せんべいがあったから、噛る。



うん、うまい。




「そのキャラクターが」




バリボリ。




「うん」



「今は居ない」





バリボリ。




「ここに居るからね」




森ではなく、自分の部屋でせんべいを食べているからね。



美味しだね。




「だからNewGameは出来ないんでしょーよ」



「……ひゃるほろ」



「わかってないだろ。ぜってぇー、わかってないわコレ」




バリボリ




「うるっさいっ!!」




せんべいを食べる音が癪に障ったらしい……。




バチーンッ!!




「アウチッ!!」




下敷き攻撃再びっ!!



地味に痛いっ!!




「止めろよっ。暴力は何も生まないゾッ!!」



「あたしがスッキリする」



「デーモン!!」




ちょっとここにデーモンイオリ閣下がおられますーっ!!



懲りずにあたしはもう1枚せんべいを手に取る。




「セーブした所からやってみたら?」



「ん?」



「あたしが思うに……」



「ポチっとな」




イオリ閣下の言葉を最後まで聞かず、あたしはロードの所でボタンを押したね。



押してから、せんべいを口に放り込んだ……




「「マツリ!!」」「マツリさん!!」「……マツリ」




所で、濃い葉っぱの匂いが……



あたしの目に飛び込んできたのは、心配そうにしてる王子とガラとゾイド。



そして無表情のリリ嬢。




お?お?おおー!?



もしかして、戻ってき……

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