第2話

今日も『ファイナル・クエスト10』と発売日が同じの『キラキラアイドルを目指せ!!スター誕生への道!!』なる、ようわからんゲームを買いに行く気満々なのである。




「ようわからんとはなんだっ!!だからお前は親父なんだっっ!!」



「親父じゃないわっ!!お前の方が親父だわっ!!」



「ふっ。この容姿でか?」



「ムカつくっっ」




スーパー一般的容姿のあたしでは太刀打ち出来ん!!



クッソぅ!!




まぁいいっっ、それよりもっっ。




「よし、行くぞ!!イオリ!!」



「ずっとオメェ待ちだよ」



「おお……。すまんすま……」



「マツリッ!!ちょっ、リップ落とした!!取って!!」





足元にコロコロ~と転がってきたリップ。




「うぉい、うぉい。急いでるのがわから……」




リップを取るために腰を曲げた、その時っ



















ビキィッッ!!



「!!??」



「お?」



「ぎゃあああっ!!??」



「「「「!!??」」」」




あたしの絶叫に、教室に居た皆がこっちを見る。



腰がピキッたぁぁぁぁぁっっ!!





マツリ、ギックリ腰を発動した‼


一歩足りとも動けなくなった!!




誰かっ、誰か、薬草をーーーーーっ!!




「すまんっ!!マツリッ!!」



「わぁぁぁっっ、薄情者ーーーーっ!!」




ダァアアアッとイオリが走り去って行った……。



動けないあたしを置いて……。



物を拾おうとしたまま固まるあたしを置いて……。




「……なんか……ごめん、マツリ……」



「………………いや」












ファイナル・クエストーーーー!!!!




「先生ーっ。マツリがギックリ腰ーー」



「またかっっ!!」







う"う"う"……。

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