第10話

秋から冬に変わる頃

気付けばいつのまにか、その女は俺の中で特別な存在になっていた。




いつだって、純粋な目をして

無邪気に笑う。




眩しいものでも見るように、その女だけを目で追った。




そんな日々が続いたある日、いつものようにベンチに座って

高校生達が通るのを見ていた。




けど……




その日から、その女を見ることはなかった。




なんで通らない?

どうしたんだ…?

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