第11話

その並木道は、高校へ行くには必ず通らなければならない場所にあった。




しばらくは並木道に行ったが、

やはり見つけることは出来なかった。




それからは前より孤独を感じるようになった。それと、胸の痛みも…




俺の目に映る世界は暗くて汚い。




綺麗なものなど一つもない。




親父の跡を継ぎ、極道の世界に入れば、ますます黒くなるばかりだろう…




お似合いだな……




ベンチに座りながら

今にも雨が降り出しそうな暗い空を見上げて、口元を歪め自嘲気味に笑った。

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