第13話

全く乗り気はしなかった。



もう9年近く、普通に生活していた私が見つけられなかった相手を、母親が見つけることなど無理に決まってる。



無駄なことだとは思ったが、それでも一度会ってみることにした。








「永瀬 修一(ながせしゅういち)です」



落ち着いた笑みを浮かべた男が言った。



優しげな顔つきの彼は、写真では分からなかった穏やかな空気を纏っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る