第13話
後は勝手にやってとばかりに言い切ると、あたしは時計を見て顔をしかめた。
もう、9時じゃないの。
時間を見た瞬間、急に重くなったように感じられる体を持ち上げ、立ち上がった。
「用が済んだなら、あたしは帰る」
ケーキの箱を手に持ち、座っているシュウを見下ろした。
「送るか?」
ディスクをポケットにしまい込みながら尋ねてくるシュウに首を振り、歩き出した。
「また、連絡する。ありがとな」
低い声を背中に受けながら、その店を出た。
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