第45話

何をそんなに驚くんだ?と思いながらもその表情を観察していると、驚きの表情から困惑、最終的には興味を持ったキラキラした目でこちらをじっくり見つめてくる。




「そんなじっくり見られると恥ずかしいな」

そんなこと全く思っていなかったが、会話をするために話しかけた。




女はハッとしたように恥ずかしそうに視線を逸らし謝ってきた。




「ご、ごめんなさいっ」




ハスキーな少しかすれたような声にゾクゾクする。




「それで、名前は教えてもらえるのか?」




「ああ…、名前。…名前はナナ」




少し口ごもりながらも名前を口にする。

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