第44話

ところが女は俺の顔を見た瞬間、ますます落ち着かなくなったようだった。




「まさかこの事じゃないでしょうね…」

小さな声でブツブツ女が言う。




…は?

この事?




わけがわからないが、拓真はとりあえず自己紹介をする。




「俺はタクだ。名前なんて言うんだ?」




拓真じゃなくタクと名乗りながら、誘惑に勝てずに女の髪に自分の指を巻きつける。




艶やかで綺麗な髪だった。




触れた瞬間女の体が強張ったが、一瞬後に驚愕の表情をして女が俺を見つめてきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る