第17話

「こんな簡単に能力者が殺されるものなんですかね?」

力也が警部補に向かって口を開く。




その声に警部補がこちらを振り返る。




その表情を見て驚いた。警部補の顔は怒りで不気味に引きつっていた。




激情を堪えたようなその表情に、拓真も力也も緊張する。




「…いや、簡単には殺されないだろう。もし…そんなことをやってのけるとしたら、それより強い能力者。……この場合、単純に考えてレベルA以上だろう」




レベルA以上…?

それじゃあ……




「レベルS…特級能力者の仕業と言うことですか?」

拓真がうなるように言った。

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