第15話

証拠の血痕を踏まないギリギリのラインまで近付くと、被害者を見下ろして黙り込んだ。




「知り合いですか?」

拓真がそう声をかける。




洞口警部補も天翔学園の卒業生だ。




能力者の大抵は、能力の扱い方を教わる為にだいたいが天翔学園に入学する。そこでは能力の悪用を防ぐための教育を受けて、大抵の生徒は卒業した後警察や探偵、弁護士など、能力を生かせる仕事につく。




洞口警部補もそのパターンで、人や物の感情を読み取る能力を使って、事件を解決してきた。




「いや…、見たことがある程度だ」

今にも爆発しそうな感情を堪えたような声で洞口警部補が言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る