第4話
家から一歩外に出れば、穏やかな6月の空気が気持ちいい。
さっきまで感じていた悪い予感も忘れ、穏やかな気持ちで駐車場まで歩く。
車に乗り込み職場の銀行に向かっていると、車内に携帯電話の着信音が鳴り響いた。
手探りで鞄の中から携帯電話を見つけだすと、相手を確認せずに通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『おはよー』
「美香」
『ねぇ、朝のニュース見た?』
電話口からは、少し不安そうな美香の声が聞こえてくる。
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