第48話

「あっ多田ー」


廊下の向こうから歩いてくる達也に気付いた七美が声をかける


「おう」


「次体育?」


「あぁ。お前らのうるせぇ声、教室まで届いてたぞ」


「えーそんなに騒いでないしっ。ねぇ優」


『え、うん』


「そうだ、明日の放課後空いてる?」


『うん、どしたの?』


「クラスの奴らとカラオケ行くから、来る?」


「行くー!!」


「七美うるさー笑」


「いいじゃん!二人とも行くよね?」


『うん、いいよ』


「じゃあ言っとくわ」


そう言って、私の頭にポンと手を乗せて


歩いて行く達也


「愛されてんねー優ちゃん」


『もーやめてよ美羽っ。笑』


「優って多田が初彼でしょ?」


『うん』


「多田も付き合ったの優が初めてなの?」


『そうだね』


「いいなぁー、お互いに初恋かー♪」


初恋…


「七美は元彼とまだ連絡とってんの?」


「あぁ、まあねー」


私の初恋は…


『…』

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