第38話
『景色すごーいっ』
観覧車のちょうど一番上
『夜だともっと綺麗なんだろうね』
「そうだな」
隣に座る達也が
優しく笑う
『ありがとね、達也。』
「ん?」
『ここに、連れてきてくれて。』
あっという間に
観覧車が
もうすぐ終わる…
「優。」
振り向くと
『…』
突然触れたキス
『…』
「…最低なのは、俺だよ。」
『ぇ…』
地上に着いた観覧車の扉が開く
かすれるような
達也の声
先に降りた達也の背中を
追いかける
《優っ》
あの日
《俺がずっと、優のそばにいるから》
涙を流す私に
《だから…笑ってよ、優。》
そう言ってくれた
あの日からずっと
あなたに救われてた
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