第2話

幼馴染みの龍也は、

1つ歳上のお兄ちゃん的存在で、

いつも優しく、

休みには、雷が怖いと怯えてる私を

暖かく抱きしめてくれる。



そんな存在だった。



けれど......



成長していく中で、

龍也 の仲良しの中にはファンクラブ

が出来ていた。

外見はあの時の優しさはなく、

不器用だけどそれとなく

気にかけてくれるの。だけど、

龍也を好きになる女の子は次第に増え、

彼の存在は大きなものへ遠い存在へ

姿をかえていった。



とある、遊歩道で

幼い男女が「大丈夫だからっ」と

頭を撫でる姿をみた。

何時ぶりだろうか。

あの時の私達にはきっと....。

夕方になり、私は1人一雫の涙を流した。



それからともなくして、

高校は別の地域の公立で全寮制で

一人暮らしのアパートで、

バイトをしながら高校に進学した。



龍也には、なにも言わずに.....。

そうやって、龍也と離れていれば

また新たな恋が芽生えると思った。

高校はスムーズに進み、

バイト仲間で、友人が話しかけてきた。

名前は、梨花。

梨花は慣れない高校生活の中で、

最初に話しかけてくれた

数少ない友人だ。

「ねぇねぇ!!きいたー?○○?」

「なーに?また噂?」

「単なるウワサじゃないんだって。

○○高校にめっちゃ美男の長身

イケメンいるんだってさー!

ファンクラブ出来たりして、

かなり!!人気らしいのー!

今度の文化祭に見に行こうよー?」

「へぇー。興味ないかな。」

「なんでさ?

こんな近くにモデル体系はいないよ?

どうせ暇でしょ?」

私は思わずため息をはいた。

梨花は、誰からもモテる。

他にも声掛けられたって、

自慢話までもってくる始末。



私には、

梨花のような明るく素直で

無邪気な性格、正反対だからこそ、

誰からも慕っているんだろうな。

私から見たら、流石だなって賞賛

しちゃうくらい。




梨花が言っていた○○高校は、

確か、男子高校で

偏差値は比較的に高く、

大学院までのし上がった人も

沢山進学させてるっていう噂だ。

更に、その他の学校とも交流を深め、

学園祭は毎年大人数のスポンサーや

その他の学生もここぞとばかりに

来るらしい。

あそこの高校は、

頭いいし、顔やスタイルも

モデル体型がいるって噂だったよな〜。

まさか、梨花に聞かされるまでは

夢の世界なのかと思った。

(というか、私が知らないだけかも。)




梨花。私達も学園祭準備せんと

単位落ちるのきついんだけどな〜。

まぁ、梨花が行きたいって

言うんだから合わせるか!

気晴らしに、

散歩にでも行きたかったしね!




私はバイトと微調整しつつ、

梨花に合わせる形で

○○高校学園祭見学計画を進めるの

だった。

その時は、まだ穏やかで

キレイな夕焼けが差し込んでいた。

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