第87話

そうだね。

そうだったね。



祐樹も不安になるよね。



6年前の別れは、ほんとに辛かった。

心がボロボロになった。



――もう、お互い

あんな思いはしたくない。



「…大丈夫だよ」



祐樹の頬に手を伸ばし、その苦しげな顔を優しく撫でた。



「あたしの幸せは祐樹の隣だもん。…だれにも、祐樹の代わりなんて出来ない」



あたしは祐樹に笑いかけた。



あたしを抱き締める祐樹の腕が強くなる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る