第73話
その意味深な亮太兄の言葉の意味がわかったのはそれから15分後。
落ち着いた店内が突然賑やかくなった。
…何だろう?
首を少し後ろにずらし、背後にある入り口を見る。
「うっ」
見えた光景に、あたしは隣の亮太兄の腕を掴み、俯いた。
………。
ヤバい。
あたし…死ぬかも。
「お迎えが来たぞ」
亮太兄が呟いた。
「あれは…機嫌が悪そう…」
トモの声もひきつっている。
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