第Ⅰ章 第10話
「いやいや、そう言う訳にも行きませんよ。元部下だったのに今や貴方は剣聖としてその名を馳せ、SS級ギルド・アストレアのギルドマスターである貴方に礼儀を欠く訳には参りません。
それにアストレアは、このストレア王国には無くてはならないギルドですからね」
リーベルさんはそう答えた。
「そう言って貰えるのなら助かります。
・・・前置きはこれ位で。貴方が我々を呼び出したのは、私達、アストレアに依頼したい事があるからでは無いのでしょうか?」
私はそう聞いた。
「相変わらず、貴方の勘は良過ぎますね。
・・・実は貴方方アストレアに幾つか依頼を頼みたいのですが、構いませんか?」
リーベルさんはそう答えた。
「幾つか?一つでは無いのですか?リーベルさん」
そう聞いたのは私とリーベルさんの話を静かに静観していたフレデリックだった。
「本当はそうでしたが、幾つもの予想外の事とギルド上層部も関わって来た事ですから」
リーベルさんはそう答えた。
「良いでしょう。お話を聞き致しましょう」
私はそう答えた。
「助かります。まず、本来、貴方方アストレアに依頼したいのは、アストレアやここに所属するギルドのメンバーにも厄介な事です。
実は、森にデスパレードの兆候と森の中に現れる筈の無いモンスターが発見されています。
・・・それで、森の調査をお願いしたいのです」
リーベルさんはそう話した。
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