第Ⅰ章 第8話

そう言い、私とフレデリック、アルフレッドはギルドホームを出て、ストレア王国でも人通りの多い城下町・メリッサ。

メリッサにあるギルド本部に顔を出した。


ギルド本部に入り、私達は用事を済ませる為に受付に向かう事にした。


だが、私はこのギルド本部に来る事が実はとても嫌でもある。


何故ならーいつも他のギルドの人間は私の事を見つけると直ぐに私に対して、見下す様な眼差しを向けるのだから。


すると、「おいおい、誰かと思えば、何時も連れが居る無能剣士じゃないか」

男は何時も私にうざ絡みをする。


すると、「いい加減にしてくれないか?勝手につかかっておいてその言い方は辞めろ」

そう声を荒げたのはアルフレッドだった。


「・・・アルフレッド、辞めろ。言いたい人間には好きなだけ悪口を言わせておけば良いさ。


こっちも喧嘩腰になる必要性は無い。・・・それともお前は私を怒らせたいのですか?」

私は丁寧な口調でアルフレッドを宥めた。


「すまない、アルバート」

アルフレッドはそう答えた。


私に罵詈雑言をかけて来たのはリリベルのメンバーで何故か今現在、リリベルのギルドマスターを務めているアドルフ・フィリップスだ。


リリベルの本来のマスターは誰にでも優しく、私に対して優しい女性・リリウッド・ロータスと言う女性だ。


「まだ、話は・・・」

男ーもとい、アドルフは引き下がる気は無い。


「それと、君もいい加減にしてくれないか?君と関わる気は無いし、出来れば、ここで争い事は招きたくないんだ。


君がこれ以上、私に対しての狼藉は辞めて頂きたい。次は警告だけでは済ませませんよ?」

この男は私が剣聖である事も、アストレアのギルドマスターでさえ知らないのだ。


「悪い。行こうか、二人共」

私は連れていたフレデリックとアルフレッドにそう言った。

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