第85話

「それって…、年上で美人とか?」




微妙な気持ちになりながらも尋ねる。




あたしの言葉に祐樹は何も言わなかったが、体の揺れがますます大きくなった。




「我慢しないで声を出して笑っていいし」




笑いを堪えている祐樹を不機嫌に見つめながら冷たい声で言い放った。




しばらくして体の震えが収まった祐樹が口元が緩んだ顔で覗き込んできた。




「わりぃ…。すっげぇ噂だよな?俺も聞いて驚いた」




「…¨笑った¨の間違いじゃない」




フンっと鼻を鳴らす。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る