第83話
―――――
――…
カチっという音の後に、ぐったりと手足を投げ出しながら横になるあたしの鼻に煙草の香りが届く。
ウトウトしかけていたあたしは、煙草の香りと、ソッと髪を撫でる手の感触に目を開いた。
「イズミ…眠たいのか?」
小さくかけられた声に、ゆっくりと体の向きを変えて祐樹を見つめる。
「眠いならこれ着とけ。そのままじゃ、風邪ひくぞ」
その声とともに、頭の上に黒いシャツが落ちてきた。
何も言わずにその大きなシャツに袖を通す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます