第Ⅰ章 第11話
リビングルームに向かうと、お父様とお兄様もダイニングテーブルについていた。
「奥様、朝食と本宅のお掃除等が済みました・・・。・・・私はこれで失礼致します・・・それと、買い物に行って参ります」
私は蒼華さんにそう話した。
「ええ、ありがとう。・・・それとよろしく」
蒼華さんは冷ややかな声でそう話した。
多分、私が早く本宅から姿を消えて欲しい様に。
「・・・・失礼・・・致します」
私は居心地の悪い本宅から、離れに戻った。
「蒼蝶様、お帰りなさいませ」
そう言い、私を出迎えてくれたのは蒼桜だった。
「ただいま・・・蒼桜。ごめんなさい・・・私、買い出しに出て来ますね」
私は蒼桜にそう言った。「買い出しですか・・・?蒼華様にですか?」
蒼桜は私にそう聞いた。
「うん・・・。お母様が私に買い物を頼んだんですよ・・・。私が・・・《精霊契約不適合者》だから・・・それと私が教育機関に通えない事を良い事に私をこき使おうとしているんだと思う・・・」
私は冷静にそう答えた。
私は渡されたメモを見て溜息を零した。
「如何かなさいましたか?蒼蝶様」
蒼桜は私にそう聞いた。
「いいえ、何でも無いよ。蒼桜は待ってて良いよ、私だけで行ってくるよ。おく・・・いいえ、お母様が私に頼み事をして来ましたから、それを片付けて来ますね。
だから出掛けて来ます」
私は蒼桜にそう答えた。
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