第Ⅰ章 精霊契約不適合者と二人の精霊王/契約
第Ⅰ章 第1話
あれからーあの選定から数年後ー私は今年で15歳になった。
私は、離れにある私の部屋で眼を覚ました。
私は何時も朝5時に離れにある自分の部屋で眼を覚ますのが日課になっていた。
私は《精霊契約不適合者》である為、教育機関に通う事が出来ない。
私の住む世界ーフェアリアは、人間は精霊と契約する事が推奨された世界。
この世界では人間と精霊の契約は絶対だ。
そして、精霊と契約した人間しか、教育機関・フェアリア学院に通う事は許されていないのだ。
それ以外の例外は、この世界に存在していないのだ。
私は、精霊契約で有名な一族・左京家の人間だ。
だが、私は、選定で《精霊契約不適合者》という烙印を押された。
この世界でも、この家でも《精霊契約不適合者》に居場所は無い。
だから、私はこの左京家の家で奴隷の様な生活を余儀なくされているのだ。
私は何時も用意されている燕尾服に着替えた。
この服は私がこの家で働く為の服だと支給された服だ。
これで買い物も普通に出る事もあるのだ。
すると、「おはようございます、蒼蝶様」
そう言い、私の部屋に入って来たのは私、左京蒼蝶(さきょう・あげは)の従兄妹である右京蒼桜(うきょう・あおい)だった。
蒼桜は、私の護衛役として、左京家が唯一用意してくれたのだ。
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