第Ⅰ章 第2話

「おはよう・・・蒼桜。蒼桜・・・学校に行く準備は・・・?」

私は蒼桜にそう聞いた。


「そうなのですが、私は蒼蝶様の護衛役ですので・・・。蒼蝶様が学院に通わないのであれば当然、蒼蝶様の護衛役の私が学院に通う気はありませんよ。


それにですね、蒼蝶様。蒼蝶様は、目を離すとご無理をなさいますますし、そうなれば、私が蒼蝶様を止めなければなりませんので・・・」

蒼桜は私の質問にそう答えた。


蒼桜は、私と違い二体の精霊と契約している。

彼女は通おうと思えば学院に通う事が出来る。だが、蒼桜は学院に通わないと頑固として、その意志を貫いている。


すると「歓談中、失礼致します。蒼桜様、蒼蝶様、おはようございます。朝食の準備が整いました」

そう言い、私の部屋に入って来たのは、蒼桜が契約している精霊・グラスさんだった。


「ありがとう、グラス」

蒼桜はグラスさんにそうお礼を言った。「毎朝、私の分まで準備して頂き・・・ありがとうございます、グラスさん」

私はグラスさんにお礼を述べた。


「いいえ。それに用意をしなければ、蒼桜様が私にお怒りになられますので」

グラスさんは私にそう返した。


私と蒼桜は部屋を出て、離れの一階に降り、一階のリビングに向かった。

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