第33話

「おはよう」



顔をあげて返事を返すと、向かい合った椅子に腰を下ろした諒子が口を開いた。



「今日はもう、授業ないの?」



あたしは本をテーブルに置いた。



「まさか。もう一個あるよ。時間が空いちゃったから、ここで日光浴してるの」



大部分をガラスで作られたカフェテリアは、太陽の光をふんだんに届ける。



まるで野外にいるような錯覚を受けた。

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