第73話

そこには長身の祐樹さんが扉を塞ぐように立っていた。




「……祐樹さん」




驚きながら名前を呼ぶあたしの顔を上から見下ろす。




ボロボロのあたしを見た瞬間、一瞬目を見開いた後、顔を歪め、険しい顔をしながらあたしの顎を掴む。




「……なんだ、この怪我?」




地を這うような低い声にビクッとする。




俯こうとしても、顎を掴んでいる手が、それを許さない。




視線だけ逸らして何も言わないでいると、祐樹さんが口を開いた。

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