第42話 翌朝~第1部完~

 翌朝の目覚めは、いつになくバッチリ。

 スッキリと云うか、何と言うか……。

 洗面所に向かって顔を洗うけど、心なしが肌の艶が良いような……。


 それに気付くと、昨日の事が思い出される。

 授業中に冬とお話して、エッチな恰好になって、恋人同士になって、放課後制服デートして、その間にもたくさん色々な事をされて……。

 そして、昨晩に恥ずかしい事をしている事がバレて、冬にその声を聞かせて。


 冬に声で『おやすみのちゅー』をされて、グッスリと眠れてって、何だろう。

 幸せだけど、恥ずかしい。

 恥ずかしいから、幸せも感じちゃう。

 だって、冬だから。


 顔を両手で覆って隠して、身体をひとしきりうねされて悶えてから、部屋に戻る。

 昨日のデートの時に、冬から

『あのギリ丈のスカートだと他の人に見られるから、あれより丈を少し長くして』

 って、言われてましてー。


 下着も学校でっていうか冬の前で脱いでって、恥ずかしい事も言われてまして―。

 冬と一緒に居る空間の時は、あたしは下着を着けれないって事なんだけど……。


「分かってるよ」

 なんて、言っちゃう自分も……ちょっとアレです。


「毎日、オレの印を付けないし」

 なんて、言われるとね。

『刻んで下さい!』

 なのよ。


 首筋とお尻とおっぱいに……。

 はぁ……今日も沢山、冬だけのモノって証を刻んで貰うんだー。

 って、悦んでる私は、やっぱり……アレです。


 でも、私の被独占欲って凄いんだよ。

 嬉しいんだよ。

 冬に独占欲を剥き出しにされると、私の被独占欲と独占欲の両方を刺激してくるから。


「毎日、瑞稀の証もつけて」

 って言われた時の、恥ずかしさったら凄かったけど。


 耳元で

「えっち」

 なんて、甘ったるい声で囁いて、拒否はしなかったけどさ。

 だって、私の証は、冬に何かされないと冬に付けれないもん。


 昨晩は特別っていうか例外なのっ。

 冬にあたしの証を付けてれないしっ!

 冬に付けたがってる時点で、私はもうダメダメな女の子です。


 昨日より丈の長いって云っても数㎝だけど、この数㎝が意外と大きいんだよ?

 それを履いて、もちろん下着も履いて。

 冬に脱がされて、盗られちゃうのか、私が脱いじゃうのか分かんないけど、チョイスしたのは昨日と同じく紐結びタイプのショーツです。


 色はピンク色だけど。

 ブラもお揃いのフロントホックで。

 姿見の前で入念にチェック。

 着衣のまま脱ぎやすいように……脱がされやすいようにね。


 でも、何でだろうね?

 こう、色々とポーズを取っちゃうのは。

 冬に可愛く視られたいってだけなんだけどさ。


 こんなにも時間をかけて、このリップの色は濃すぎるかな?

 とか、チークの色は?とか、色々と気にしてる時間も幸せなのです。


 どれだけ屈むとパンツが見えちゃうのかな?とか、ブラの透け具合とかも、やっぱりね。

 視られる気満々なのか、見られなくないためにチェックしてるんだか……だけど。


 スマホを手に取って『おはよう』のスタンプを押そうとしたら、既に冬から

『おはよう♡』って、可愛いスタンプがきてて……。

 女子かっ!ってツッコミたくなるけど、マメなところもやっぱり嬉しい。


 私も『おはよう♡』って押してから、『好き♡』ってスタンプも押して対抗。

 そしたら、速攻で既読がついて、『オレも好き♡』って……。

 やっぱり女子か!ってツッコミたくなるけど、頬は緩んでます。


 なんだか、朝から幸せだなぁ……。

 カレシとカノジョって感じが。

 って言うか、憧れていた理想のやり取りっていうかさ……。


 冬がカレシで良かったなぁって、つくづく思っちゃうんだよね。

 学校に行ったら行ったで、同じことを思うんだろうけどね。


 早く冬に会いたいなぁ……。

 冬の顔を見て、冬の声を聞いて、冬の香りにウットリして……。

 冬に包まれていたいです。

 冬を感じていたいです――。


~第一部完~

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【完結】「ノーパンノーブラの女子って可愛いよ」好きな男子がそんな事を言うから―っ! ふー @nakofu

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