第37話 好きって凄い
冬があたしの蜜を舌で掬い取ってはコクンって飲む込む音も好き。
脚がガクガクってなって、腰は勝手にうねうね動いちゃうし。
私の入り口を舌の先でツンツンって突いて、煽ってこられると、どれだけ私の花弁が開花して、丸見えなのか教えられてる感じで。
肉芽を唇で吸い付かれた時も感じたけど、恥ずかしいんだよ。
でも、これもやっぱり、私が意識的にしているわけじゃなく、下の唇が勝手に開いちゃうんだから、どうしようもないよね。
「瑞稀。オレも好きだから」
私がどれだけエッチな女の子でも、ヘンタイでも、はしたない女の子でも、全部を受け入れるよって感じの、冬の口調と声音の「好き」が大好き。
蕩け切ってると思ってたけど、まだ私は蕩けれるんだって不思議な感覚。
「あぁぁぁぁっ……すきっ……私のほうが……すきだもん」
どれだけ冬の事が好きかをアピールしちゃう。
競うところじゃないけど。
冬の片手がトップスの裾から中に入ってきて、人差し指でお臍の上から身体の中心を上に向かって滑らせてくる。
私は否応なく、胸のジンジンと疼き突起を意識してしまう。
意識が胸に向かった瞬間に、冬の舌が肉芽の奥から先へと周回させるように、なぞってきて、その強くて甘い刺激にどっぷりと浸っちゃう。
「あぁぁぁぁっ、そこ……そこぉ……はぁっ……あぁぁんっ」
冬は「ここだよね」って云うように、また唇で吸いついてきて、唇で甘噛みするような動きと、胸の先端の突起を指でキュッキュッって摘まみ上げられて、大きな声で甲高い嬌声をあげちゃう。
連続で絶頂されられて、連続でイかされるのが気持ち良くて。
身体はふにゃふにゃなのに、余韻に浸る間もなくふにゃふにゃしてる間に絶頂させられる快感は凄い破壊力で。
もう抜け出したくないって思う。
『綺麗にして』って言いながら、綺麗になるどころか、さっきよりヒドイ状態になってるって分かってるけど、何連続でも経験したい。
冬にもっともっとイかされたい。
浅くて熱を帯びた息を吐き出し、乾いた唇を舌で舐めて潤わせながら、冬を見下ろして、瞳をうるんって潤ませて、スカートをたくしあげたまま腰を突き出し、『まだして』ってアピール。
クスって笑う冬の吐息にさえ、身体が反応してビクンってなっちゃう。
「体力、使い果たしちゃうぞ?」
冬の言葉は、私も完全に同意してるんだよ。
頭の中では、分かってる。
今から冬の応援しないといけないって。
でも、身体が……身体の奥が疼いて、体力が尽きるまでって脳に訴えてくるの。
眉を八の字にして、
「でもぉ……」
もう、私は立派な快楽をひたすら求めるえっちな女の子です。
何度でも言うけど、私をこうさせたのは冬なんだからっ。
冬以外の男の子には、絶対にこんな風にならないって自信あるもん。
冬が仕方ないなぁって感じで、コクンって頷くと期待感と安堵が混ざり合って、私は気が抜けちゃったのか、チアスカートから手を離して冬に抱き付いて。
そっと瞳を閉じて、冬の腕の中で眠りにおちた……みたい……。
今日だけで、あれだけ絶頂させられたんだもん。
今の今まで大丈夫だった事が不思議なくらい。
一人で家で弄って、果てたらそのまま寝ちゃうけど、今日はその何倍も気持ち良くて、ずっと気持ち良いままだったんだから。
尽き果てて当然だよね。
気持ち良くて寝ちゃうよりも、冬をもっと感じて、冬に触れられたいって、圧倒的にそっちの気持ちが大きすぎて、私はここまできたのだと思う。
とっくに力尽きてたのに、気力だけでって言うと、恥ずかしいけど、実際、そうなんだもん。
好きって本当に凄いよね。
好きな人から好きって言われて、好きな場所を触られて、好きな事をされて……。
それが限界を超えるまで求めちゃうんだから。
冬には迷惑かも知れないけど、私はずっとこの気持ちを大事にしたいなぁって思う。
私が目を覚ましたのは、空き教室だった。
床には冬のジャージが敷かれていて、あたしはその上に寝てたみたい。
男性のブレザーが上からかけられていて、これが冬のだと直ぐに分かったのは、匂いだよ。
大好きな人の香り。
状況の把握よりも、冬に包まれているって一番最初に感じたから。
「おはよ」
優しい声が聴覚をくすぐってくる。
大好きな冬の声。
でも、あれ?
今、何時?
時計を見ると、まだ試合中のはず。
ガバって身を起こして、声の方に顔を向けると、ユニフォーム姿の冬がニコニコと笑っていて。
また何で?って思って。
ニコニコしている場合じゃないじゃんっ。
でも、きっと冬は私が寝ている間って、いうか……ここまで運んできてくれて、ずっと側に居てくれたんだよね?
そう思ったら、キュンキュンと胸が煩くて……。
ああっ……やっぱり冬の事が好きだなぁって思う。
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