第28話 更衣室

 こっそりと、部室に立ち寄るまでにシャワーを浴びたいから、女子更衣室まで付き合ってもらった。

 シャワーを浴びて、スポブラとアンスコを履いてみたけど、更衣室の外に冬がいると思ったら、結局、アンスコは脱いじゃった。


 冬専用のアンスコだから生地が薄くて、色々と心配だから。

 さりげなくチアの部室で履けばいいだけって。


 ホントはこの格好で冬の応援ができたらなぁー。って思ったり。

 自分の想像に顔を手で覆って、ポニテを左右に揺らして。


 ほら、まだ履かなくて正解だったじゃん。

 応援中に下から視られて、もしだけど、冬に付けた証のように、ソコの一部だけが内側から濃くなってたら、恥ずかしいもん。


 付けるのは冬に!だから。

 かと言って、今からは誰かの視線がきっとあるはずで……。

 短いチアスカートの中の心許なさって言ったら、もう……。

 

 チアスカートを手で抑えれないし、冬と一緒の時は抑えないって決めてるし。

 冬の為という名目の私の為ルール。

 すっごい、恥ずかしくてドキドキするんだから。


 ドアを開けたら視界には冬はいなかったけど、居るのは分かった。

 もうっ……えっち。

 視線は下から、チアスカートの中の何も着けてないソコに注がれて、絶賛、視姦され中です。

 

 もちろん、隠したりしないし、冬になら視られてもいいんだけど、部室でまたシャワー浴びないとダメじゃん。


 わざとらしく周囲をキョロキョロ見渡して

「んっぅ……あ、あれ?冬ぅー」

 って、呼びながら脚を少し広げて、腰を下に降ろしていって。


 うん、言われなくても分かってる。

 視られたがりだって。

 そっと、赤い印が刻印されいない方の脚を少し前に出して、こっちにも。

 と、仕草でおねだり。


 冬の息が潤っているソコに吹きかかって、髪の毛が内腿を撫でてくる感覚に、またまた身体がジンジンと痺れる。


 この感覚は飽きることなんて無くて、太腿が小さく震えて

「あぁぁんっ……」

 甘い声が口から勝手にでてしまうのを抑えることが出来ない。

 両手で口を覆って塞ぎながら、俯くと、冬の頭がチアスカートの中にすっぽりと入ってきて、腰をくねられてしまう。


 周囲から見たら、どう思うんだろう?

 制服だったら、パンツを視られてるって思うとしたら、今はどうなの?

 アンスコを視られているチア部員とか思ってくれるのかな。

 何も履いてないって思われるのかな。


 何にしたって、恥ずかしい事を受け入れている女の子だよね。

 口を手で塞いで、声を必死に我慢しているくらいに興奮している女子だもん。


 冬だから許される行為。

 冬にだけ許される体勢なんだよ。

 そして、冬だから私はチアスカートの下には何も履いてないんだよ。


 内腿に冬の舌の甘い感覚が訪れて、私は必死に脚を踏ん張る。

 愛でてくるような舌の動きに、声が出そう。

 瞳を潤ませて、早く冬の証を刻んでと、内腿を唇に寄せて、そして、身体を反らして。


 唇が強く吸い付き、冬の髪の毛に証をつける。

 ソコを優しく髪の毛で撫でられたら……んんっ……気持ち良くて。

 優しくて甘い刺激に身体がゆらゆらと動いてしまう。

 目を閉じて、刺激を感じるようにして、心地良さに包まれる。


 軽く甘噛みされてチクリと甘い痛みが走り、くる、くるって思っていたら、大きなリップ音が響き、きたーって心の中で飛び跳ね、冬の証を刻まれた事が分かる。

 冬の独占欲の証、冬だけのモノの私の証。


 ふはぁ……。

 くぐもった声を出したけど、なんとか踏ん張れたと思う。

 よく我慢した、私。

 もう、片方の乳房にも刻み込んで欲しいけど、スポブラ着けちゃったし。


 ブラを脱いだ時に、おねだりしてみようって……どこまで被独占欲が強いんだろう。

 冬とこんな事をしてたら、私自身が知らなかった事が、たくさん発見できる。

 視られる事とか、承認欲求があるのは知ってたけど、被独占欲、被支配欲、被虐性、独占欲がこんなにも私の奥底にあったなんて。


 そして、気持ち良い事もいっぱい分かった。

 分からせてくれた。

 抜け出せなくてクセになる気持ち良さを沢山。


 気を抜いたら、不意打ちでお尻をつねってきて

「やぁぁぁぁぁぁぁっん」

 声を出しちゃった。


 急いで立ち上がった冬が私の手を取って、その場から離れて、人目が無い場所でギュウっと抱き締めてくれる。

 私もギュウって抱き締め返して。


「もうっ……いぢわる」

 語尾にハートマークをいっぱい散りばめたような声音で、真っ赤な頬を膨らませて。

 そして、冬の胸に顔を埋めて冬の香りと冬の温もりを感じる。


「意地悪すると可愛さ10倍増しになるのは、だーれだ?」

「し、知らないっ……」


 憧れのカレシとのこんなやりとりが、現実にできて幸せいっぱい。

 思いっきり、照れるし、恥ずかしいけど。


「またシャワー浴びる?」

 いじわるぅ……、『濡れてたよ』じゃなくて、そういう風に言ってくるんだもん。

「カレに……いぢわるされて、可愛くなるカノジョだからね……」

 否定はしない代わりに、カレとカノジョを強調して。


 ふはぁ……顔が熱い。

 身体も熱い。

 身体の奥も熱いよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る