第10話 放課後の教室1(ノーブラに)
SHRが終わると、教室からどんどん人の数が減っていく。
これから部活がある人たちは、お弁当持参だったり、学食にいったり、コンビニでお弁当やパンを買いにいく人も多くいるし、一度帰宅してから学校に戻ってくる人だっている。
私はお弁当持参組で、普段ならチア部員と合流して、食事を摂るのだけど、今日は違うと確信している。
そもそも、私……ご飯食べれるのかな。とさえ思う。
友達たちは、チラチラと私と冬の様子を見て、何か言いたそうな顔をしてるけど、無言のまま「またね」と言うように手を左右にヒラヒラと振り、教室から出ていく姿を、見送るように見ていた。
やたらと近い距離のまま並んで座っている私たちに、興味津々な様子を伺うようにしていた他の生徒も、徐々に教室からいなくなっていく。
その間にも、冬の手が私の背中に伸びてきて、ブラウスの上からブラウスごとブラのホックを摘まみ上げては、ホックの部分をクロスさせてくる。
身体を少し跳ねさせ、ブラを脱がしてくる冬に色気さえ感じて、
『ああっ……私、本当にノーパンノーブラになるんだ』
改めて、そんな事を思っているけど、ブラのホックを外してくるのを拒まず、ブラの締め付けが緩まった時は、頬が燃えているように熱くなっている感じがする。
顔を隠すように俯いて、されるがまま状態なのは、今ここでブラを脱ぐ、脱がされて、ノーブラになる事も受け入れているサイン。
全然、お腹は減っていないけど、ブラのホックを外した冬の指先が、背中から上へとなぞるように滑り、肩に移動してくる。
『ううっ。もうっ。色気ありすぎっ!』
心の中で悪態をつくけど、気持ち良くて身体をくねらせ、期待しているように呼吸が荒くなっているのも分かっているから、何の説得力もないよね。
ブラのストラップを肩の外側へとスライドさせてきて、腕に落とした時に、はにかみながら視線を冬の顔に向け
「ご飯はどうするの?」
小声で遠慮がちに尋ねる。
「瑞稀と一緒に食べる」
即答でそれが当然のように、シレっとした口調で答える冬の両手が、脇下から前に回ってきた時には、何を意味するのか分かっていても恥ずかしくて身構えてしまう。
だけど、指先がブラのカップの上側の肌に押し付けてきては、ブラウスの上から、私の乳房を指先でなぞるようにして、ブラのカップを乳房の下へと落としてくる時の、何とも言えない甘い刺激に耐える余裕なんて無くて
「あっ……んっ」
顎が自然とあがって、口から甘い高音になっている声が聞こえるのが恥ずかしい。
分かっていたけど、準備OK丸出しの乳首は、痛いくらいで、早く触れて欲しいと訴えるようにツンと上を向き、ブラウスを押し上げている。
『本当に早く触って欲しいんだけどな』
って思う気持ちと、焦らすような、ゆっくりとした動きが堪らなく好きで、もっと焦らして欲しいと逆の事を思ったりもする。
どっちにしても私は気持ち良くなって、満たされていくんだろうなぁって思う。
冬の指先が私の弱点の1つ、乳首に触れてくるのは決定事項だと思っているし、今のシチュエーションとか意地悪加減とか、私を煽ってくるような動きは全部、好きって事。
でも、やっぱり恥ずかしい事に変わりはなくて、透けて見えるどころか、ハッキリと見えるくらいまでになっている胸の突起を隠すように、上体を屈める。
冬から言われた訳じゃないけど、冬と一緒にいる時は、ノーパンノーブラ『でも』って言うとウソになるね。
ノーパンノーブラ『だからこそ』、スカートを抑えるのも、手で胸を隠す事もしないってマイルール。
あっ……。これも正確じゃないかも。
だって、気付いたんだけど私って冬に視られると、無意識のうちに顔を手で覆ってしまうから、そもそもスカートを抑えたり、胸を隠したり出来ないんだよね。
今迄の流れで、そのことに冬は気付いているはず。
でも、私の好きな声で「スカートと胸を抑えるの禁止」とか言われたいかな。
なんて思ったりするけど、冬って根が優しいと感じるから、無理矢理させる事は言わないと思うんだよね。
その代わり、意地悪く私の癖を指摘してくるかもだけど、うん。指摘されたいよ。
それに、いざとなれば守ってくれるって雰囲気が凄く好き。
冬から独占欲みたいなものが見え隠れしていて、私も冬にだけって思ってるから、
そんな所も一致していて、心が満たされていくんだろうなぁって思う。
このまま、冬に存在感をアピールしている乳首を視られるのはいいのだけど、触れられると、もう我慢できなくなっておかしくなりそうだから、冬に背中を向けて、ブラウスを脱がないで素早くブラを抜き取り、そっぽ向いたまま、そっと冬の太腿の上に乗せた。
まともに冬の顔なんて見れない。
パンツは取られちゃったけど、ブラは私から渡したんだから。
アンスコと部活用のスポーツブラは、チアユニと一緒に鞄の中にあるけど、制服の下にそれを着ける想像は全くつかないんだよね。
むしろ、チアユニに着替えた後が怖いって言うか、私はどうしたいんだろう。
冬にどうされたいんだろうって思う。
けど、今はとにかく……。
私に触れて欲しい。
冬の指先を感じたい。
冬に視られたいし、意地悪くて甘さを含んだ好きな声を聞きたい。
私なら可愛い、似合うって冬が好きだと言った恰好になったんだよ。
ねぇ、冬。今の私、可愛いと思ってる?
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