第Ⅰ章 第40話

「ありがとう、光、紫」

私は二人にお礼を述べた。


「沙織、お疲れ」

そう言い、私の元に現れたのは烏丸優音だった。「ありがとう、優音」

私は優音にそう告げた。


すると「姫宮さんの実力には驚かされた。君の実力なら、生徒会や精霊騎士【フェアリーナイト】としても申し分ないね。それとそろそろ始まるあの祝祭にも出ても遜色は無いだろうね」

アーサーはそう言った。


「祝祭って、精霊祭の事ですか?」

私はそう聞いた。「うん、そうだよ」

アーサーさんはそう答えた。


精霊祭は、このフェアリネスで行われる祭りである。


精霊祭は、一年に一度、精霊騎士が一堂に返し、精霊騎士達は、己の腕を凌ぎ合い、腕を競う祭りだ。


祭りの内容はトーナメントで、騎士達は一対一で争う。トーナメントは勝ち上がり、最後の一人になるまで競う祭りだ。優勝者になったただ一人の者は、ただ一つの願いを聞き入れてもらえる。そして、優勝者は、フェアリネスで最強と呼ばれ、そして、フェリネス学院で、次期、生徒会長に任命されるのだ。参加資格は、このフェアリネスの精霊騎士である事が条件である。


「もうそんな時期か・・・」

アオトは冷静にそう言った。


「はい、もうその時期です。それにもうエントリーも始まっていますからね」

アオトの疑問にそう答えたのは、カリバーンさんだった。

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