第Ⅰ章 第22話

「君が聞きたい事は、昨日の一件の処遇が不問になった事に対してかな?確かに、この学園には、通常時の精霊の行使は重大な違反になるだろうね。・・・でも昨日は、不足な事態が起きた。それに君はこの学園の生徒を助けたのも事実だよ」

アーサーはそう答えた。「それは、闇の精霊騎士がこの学園に侵入出来た事ですよね?」

私はそう答えた。


「そう。この学園は君も知っている様に神聖で強力な魔法で闇の精霊騎士が入れない様になっている筈なんだけど・・・どうにかして彼等はその魔法を突き破って、この学園の敷地内に入り込んだのは事実だ。彼等の目的は依然として謎なんだけどね。君の精霊のアオト君が氷漬けした彼等を精霊騎士の基地に捕虜として捕縛中。彼等から、色々と事情を聞いている最中だよ」

アーサーはそう答えた。


「・・・成程・・・それで、貴方は何を企んでいるのですか?


【聖王】貴方は、ただ、表面上では私の処遇を不問にしましたが、本当は何かを企んでいるのでは無いのですか?」

私は、警戒してそう言った。


「流石は姫宮家の人間だね。・・・そうだね。姫宮沙織さん、君には、この生徒会並びに精霊騎士【フェアリーナイト】に所属して貰いたい」

そう要求したアーサー。


「成程。貴方の狙いはそれでしたか。確かに生徒会と精霊騎士【フェアリーナイト】に入る条件は私は満たしていますが」

私はそう答えた。


「姫宮の人間は2体の精霊と契約していたからね。それに一年で、君と同じ条件を満たしている子はいたよね」

・・・成程・・・。そっちも狙いだったかと思い、私は「それは、烏丸優音の事ですか」

私はそう答えた。

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