第Ⅰ章 第19話
「え!?いや、様付けで呼ばなくても・・・」
ウィンは珍しく照れていた。
普段、私の事を様付けで呼ぶのは慣れてはいるのだろうが、いざ、自分が様付けで呼ばれたりするのには慣れていないのだろう。
ウィンは困惑していた。
「いえ、様付けで呼ばせて下さい。ウィン様は私の恩人ですから」
桜花はそう答えた。「良いんじゃないか?ウィン。君が、二人の恩人なのは事実だろうに」
そうフォローをしたのは、アオトだった。
「そうそう。アオトの言う通りだと思うよ?ウィン」
私もそう答えた。「アオトさんだけじゃ無くて、お姉様までそんな事を・・・」
ウィンは珍しくタジタジになっていた。
その会話は先生が教室に入ってから打ち切られた。
「おはようございます、皆さん」
先生はそう言った。「おはようございます」
生徒はそう答えた。
「噂は聞いていると思いますが、昨日、このクラスの姫宮さんが精霊を行使した事はご存知だと思いますが・・・その事は生徒会は不問にする様です」
先生は昨日の事を話したが不問とは・・・?確かに昨日、精霊を行使した事は事実だが、それは一生徒を護る為の行使だった。
すると「それは如何いう事ですか?」
一人の生徒は先生にそう問い詰めた。
「姫宮さんは確かにこの学校の規則を破りましたが、昨日の件は、不測の事態が起きたからだそうです」
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