第Ⅰ章 第11話

「君は、僕等がここに来た理由は・・・」

「知っています。私が校則を破ったからでしょう?でも・・・言い訳になる様ですが弁明しても構わないでしょうか?生徒会長」

私は生徒会長・このフェアリネス学園の二年生・アーサーにそう言った。


「構わないけれど?」

アーサーはそう答えた。


「生徒会長の寛大な心遣いに感謝致します。それでは、私は、フェアリネス学園1年の姫宮沙織と申します。私が規則違反だと知りつつ、精霊を行使したのには、後ろで凍っている闇の精霊騎士が原因です。


私は、知り合いと共に寮に戻ろうとした際に悲鳴を聞きつけ、ここに来ました。ここで、あそこにいる女子生徒と精霊がこの闇の精霊騎士達に襲われていたので、彼女と精霊を助ける為に精霊を行使しました。


ですが、規則違反には変わりませんので、どの様な罰でも甘んじて受けましょう」

私は事の経緯を生徒会長・アーサーに説明した。


すると「アーサー、その子の証言は嘘じゃないみたいね」

一人の女子高生は後ろで、氷漬けされたまま動かない闇の精霊騎士を見て、そう言った。「アーサー様、如何致しましょうか?」

そう聞いたのは、アーサーの精霊で、この学園の精霊では有名とされている聖剣と同じ名を持つカリバーンと言う精霊だった。


「分かった。今日はもう良いよ。ただ、明日の昼休みと放課後、時間を頂いても良いかな?明日の昼に生徒会室に来て貰っても良いかな?姫宮さん」

アーサーはそう聞いた。「はい、構いません」

私はそう答えた。


「じゃあ、また、明日に」

アーサーはそう言い、もう一人の生徒と4人の精霊と共に後ろで氷漬けされた闇の精霊騎士を引き摺って行った。

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