第Ⅰ章 第8話

「そっちがその気なら・・・。凍てつき荒れ狂え、氷の嵐、【コールドストーム】」

私は、同じく、二刀の剣を床に突き刺し、氷の壁を展開しつつ、桜が発生させた炎の嵐にぶつけた。炎と氷の二つの嵐は、ぶつかり、周辺を炎の嵐の灼熱の熱さと氷の嵐の冷気が周囲を満たしていた。


「これで、終わりにしましょうか・・・氷の剣よ、我が敵を葬れ・・・【アイスデストラクション】」

氷の斬撃で、炎の太刀が破壊された。破壊された太刀は精霊の姿に戻った。


「やっぱり、沙織は強いね」

桜はそう言った。「そんな事無いわ。私以外に強い人なんてこの学園にいっぱい居るわ。・・・アオト、戻って良いよ」

私は、二刀の剣にそう言った。「分かった」

アオトは二刀から、精霊の姿に戻った。


「お疲れ様です、お姉様、アオトさん」

そう言い、私とアオト用にタオルと冷たい飲み物を持って来てくれた。「ありがとう、ウィン」

私はそう言い、受け取った。「ありがとう、ウィン」

アオトもそう言い、ウィンから、タオルと飲み物を受け取った。


「本当に沙織は凄いね。多分、一年の中で唯一、【聖王】と同じ位の実力者じゃない?」

沙羅はそう答えた。


話に出てた【聖王】とは、このフェアリネス学園の生徒会の生徒会長で、とんでもない実力の持ち主である。その実力は1年で頭角を現した神童とも呼ばれている。今、この学園で聖王に並ぶ実力者は居ない。


私は、目立つ事をしない様に実力を隠しているが、本来の実力の私でもその聖王に勝てるかは自信がない。

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