第Ⅰ章 第2話
私がこのフェアリネス学園に入学してから始めた、毎朝の日課の走り込みと素振りを済ませ、私はアオトが作ってくれる朝食を食べ始めた。
私とアオトとウィンが住むのはフェアリネス学園の学生寮だ。
この学生寮は、精霊騎士の契約精霊数に応じて、部屋の多きさが変わる。
私は、フェアリネス学園では希少な2体の精霊と契約をしている。
私達の住む世界・フェアリネスでは、そもそも2体の精霊と契約する精霊騎士は、かなり希少とされているのだ。
「ご馳走様、アオト。そろそろ支度をしましょう」
私はそう言った。「そうだな」
アオトはそう答えた。
因みに、私の通うフェアリネス学園は、契約者と精霊が共に学び舎で学ぶのだ。
その為、精霊の制服の指定は無い。
「支度、終わりましたよ、お姉様」
そう言ったのはウィンだった。「じゃあ、行こうか、アオト、ウィン」
私は、二人にそう言った。
私、アオト、ウィンは、部屋を出ると、私は制服の上着から、寮の鍵である学生書兼ICカードをドアの鍵部分に当てた。
部屋が閉まる機械音を確認すると、私達は、寮の廊下を歩いた。
すると「おはよう、沙織」
私に挨拶して来たのは、私の生家・姫宮家などの宮家に使える一族の一つ・烏丸家の烏丸優音だった。
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