第59話

ひとりになると、またいろいろ考えてしまう。


12年も経って、変わってしまったであろう家族に会うのは辛い。

どんな顔をして会えばいいのか分からないよ。


…光希。

光希はどうしているだろう。

ちゃんと…私を待っていてくれているだろうか…。


12年も経ち…信じられないけど、光希は32才になっているはずだ。

…まさかあれから好きな人ができたりしてて、新しい恋人なんていたりして…とか。

結婚してて、子供がいたりとか…。


…光希に限ってそんなことはないはずだけど…って思いつつも、2041年の現在に対する違和感とともに、ちょっと考えるだけで嫌になる。


…きっと明日分かる。


何事もなければ来てくれる…もしくは何らかの連絡みたいなのはあるはずだから…。


大丈夫だよね?

また逢えるよね、光希…

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