第4話
2029年、10月1日。
夏の面影もほぼなくなり、暑さもだいぶ弱まって、秋が訪れつつある…そんな季節。
大学二年生になり、半年が過ぎた。
早いもので、光希と付き合って間もなく二年になるんだなぁ。
「紗織、もうすぐ10月7日だね。付き合って二年だよ。なんかあっという間だったよなぁ」
「そうだねー。うちらが出会ってからだと…もう8年半…くらいかな。なんか全部が最近の事のようだね」
…ふと思えば、別に狙った訳ではないけど、小学校、中学校、高校、大学…と、通った学校は全部一緒なんだよね。
まぁ小・中は近所だったから一緒で当り前。
高校なんかも地元の高校だったから、奇跡というには足りない偶然。
申し合わせた訳じゃないんだけど、同じ大学を志望して、受験し、入学。
光希が引っ越してきた小学校6年生の時と、中学は1年と3年、高校では2年と3年で同じクラスだった。
学校でもプライベートでも常に近くにいる感覚だったんだけど、とにかく光希の存在感は凄かったなぁ。
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