第67話

しばらくすると、静かになった。

とりあえず一巡して落ち着いたみたい。



「何でも好きなもん食べていいからな!」


「おお!まじですか!」


「もちろん!ここはキミの奢りだからな!」



………なんと!



「うそうそうそー!リアクション良すぎ!驚きすぎだから!誘ったの俺だしさ、奢るから何でも食べてよ」


「むむむ!よーし!高いのばっかりめっちゃ食べちゃいますよーっ!」


「おう!望むところだ!」



そんなちょっぴり距離感のある冗談が飛び交う中。

注文が終わり、料理が次々と運ばれてきて、ついに全てが出揃った。



「いただきまーす!」


「おう!追加とかデザートとか、頼みたかったら遠慮しないでいいからな!」


「ありがとうございまーす!」



食べるという行為。

特に初めての人とだと、見るのも見られるのもすっごく緊張しちゃうなぁ。


ましてや相手が男の人となると…。



そんな風に思いつつも、なるべく気にしないようにして頑張って話をする私。

だけど恥ずかしさもあるせいで、なかなか会話は続けられない。


そんなこんなでやや沈黙しつつ、食べ始めてからしばらく経った頃。

翔瑠さんは何かを思い出したかのように話し始めた。

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