入口の扉をくぐる。

「いらっしゃいまー…って、あーーーっ！」

出迎えてくれたのは、バイト仲間の高校生、菜々香ちゃんだ。

「綾さん、お休み出してたのって、これのためですか！知らなかったー！…で、わざわざ見せつけに来るとか、やりますねーっ」

私と翔瑠さんの顔を交互に見ながら、にやにやしている。

「あーあー、この人とはそんなんじゃないからっ」

「えー？そーなんですかー？まぁいいや。ゆっくりしてってくださいね！あちらのお席へどうぞー」

そう言って菜々香ちゃんはさり気なく、目立たない感じの奥の席へと案内してくれた。

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