第Ⅰ章 第28話
「黒峰は鳴海の事は知っていたそうですが、鳴海と穂高の脱獄の手引きに対しては、完全に否定しています。
それと黒峰が関与し、鳴海が起こした10件の麻薬事件の内、1件の未解決の麻薬事件の薬物を黒峰が卸していた可能性があります」
恭哉はそう答えた。
「その事件は確か、被害者の好きな紅茶に麻薬を調合し、売り捌いた事か。しかし、その真偽はどう説明出来る?」
佐々木課長は、霧島にそう聞いた。
「俺は、昔、その事件に酷似している事件を知っています」
恭哉はそう言った。
「その事件の事を聞かせて貰えるか?霧島」
佐々木課長は、霧島にそう質問をした。
「分かりました。俺が知っている事件内容をお話します。逢坂先輩には事前に事件内容は軽く説明は致しましたが、再度、説明致します。
まだ、俺が前に警視庁捜査一課になりたての時に起きた薬物事件なんです。
俺は前も警視庁捜査一課だったので、管轄外ではありましたが、警視庁捜査一課時代から麻薬取締部の知り合いである藤堂紫桜から聞いた話でもありますが、この事件と同様の手口の事件が起きました。
当時、黒峰が麻薬入りの紅茶を女性に「絶対に痩せれる」と謳い、女性に売り捌いた事件が有ったんです。麻薬の摘発時の時にその時の麻薬は証拠隠滅を図る為に、何処かに処理された。その麻薬入り紅茶を鳴海に売り捌いたと言う形で証拠隠滅を図った可能性が非常に高いと踏んでいます。
そう考えると鳴海と黒峰は蜜月な関係性です。
それに黒峰は、この事も有る為、鳴海を匿っている可能性があると俺は踏んでいます」
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