第Ⅰ章 第26話

・・・恭哉には絶対に止めるな、絶対に喋るなって言われているけど、止めないと・・・

私はそう葛藤しながら、私は恭哉の腕を掴んだ。


「・・・恭哉、約束を破ってごめんなさい。それと、私、黒峰の事を庇う積りも無いけれど、これ以上は駄目」

私はそう言った。「・・・優姫・・・すまない・・・俺の方こそ、冷静さを欠いていたな」

恭哉はそう言い、黒峰を乱暴に放した。


「女に止められるとはな?無様だな、霧島」

黒峰は恭哉にそう言った。


「・・・そうだな。だが、これ以上、お前達と話しても埒が明かないし、平行線のままだ。失礼する」

恭哉はそう答えた。


「そうか・・・。もう、二度とここに来るな」

黒峰はそう言った。「ああ。そうなる事を願いたいが、きっとまた、来るだろうな」

そう言い、恭哉は部屋を後にした。私もそれに続いた。



「・・・恭哉・・ごめんなさい・・・。私、その約束破ってしまたわ」

恐る恐る私は恭哉に謝った。


「約束は破らないで欲しかったけどな。・・・でも、俺があの男を殴るとでも思って止めたんだろ?なら、謝らなくて良い。寧ろ、俺が冷静さを欠いてたのは事実だ。すまない」

恭哉は怒るどころか私に謝罪した。


「ううん、大丈夫。でも、あの話、本当なの?」

私は恭哉に聞いた。

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